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クラウンは、ロボット溶接セルのオフラインプログラミングにFASTSUITE Edition 2を採用

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ロボット溶接:プログラミングと装置製造の効率化

フォークリフトメーカーであるクラウン社は、ローディング工場の溶接組立工程においてロボットによる溶接自動化システムを本格導入した。 生産性や溶接品質の向上において素晴らしい成果が達成され、多数の溶接自動化システムが増設されることになった。 それにより、導入される溶接ロボットが多くなればなるほど、より多くのロボットプログラムを作成できる人材が必要となった。

ボトルネックは、追加の派生部品や新規部品に対する溶接組立工程をプログラムするためにロボットワークセルを停止させなければならないことである。 生産のタイムロスという非効率を減らすことを目指して、クラウン社は、沢山の時間を要するマニュアル教示作業をシミュレーションベースで動作パスが作成可能なオフラインプログラミングシステムにリプレースすることを決めました

CENITチームを頼っていますこの目的達成にFASTSUITE Edition2ソフトウェアとCENIT社のエンジニアが貢献。

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クラウン社は、米国企業で世界5大フォークリフトメーカーの1社です。全世界で19ヶ所の製造拠点と84カ国に営業拠点を持つグローバル企業です。

顧客重視のイノベーションリーダーとして、クラウン社は、物流領域で常に新しい技術トレンドを生み出して来ました。 開発プロセスにおける初期段階から製品設計までの領域で新テクノロジーにチャレンジしてきました。 クラウン社は「人間中心設計」のアプローチを採用しており、すべてのフォークリストは、生産性及び操縦性向上のために設計されており、また工場での安全や物流にかかるトータルコストの最適化が図れるような製品になっております。クラウン社の製品は、工業デザイン面においても高い評価を得ており、数々の賞を受賞しています。

フォークリフト生産にとって、頑丈で耐久性のある製品を開発することは非常に重要です。それは、安全に関する要求と同様に品質、操作性、信頼性に対する顧客の高い要望に答えるものです。

クラウン社の高度な垂直統合によって、コンポーネントの85%が社内で生産され、顧客志向の焦点に基づいた高品質基準が満たされます。

ローディング工場を見学した人たちは、このような製造業務がどのようにして実施されているかを感じ取って頂けると思います。 クラウン社の従業員は、チーム一丸となり努力しており生産製造における卓越した能力を誇りに思っています。

クラウン社は、1986年からローディング工場にてフォークリフトの生産を始めています。30年以上にわたり、この工場が社内の製造技術におけるイノベーション発信地となっています。 この観点において、製造責任者のMads Adreasen氏は、生産現場に溶接ロボットの導入を推進していくことは驚くことではなかったと述べています。 現在、生産現場には最大13軸までの複雑なロボットシステムが多数稼動しています。



ロボット溶接における利点は、クラウン社によって実証されたことになります。すなわち、最良の溶接角度、一定で最適な溶接速度、適切な溶接パラメーターの使用、そして確実な再現性があることが実証されました。 自動化のおかげで溶接線に対する全ての条件が満たされ最高の品質が実現されます。 故に、ローディング工場では、個々の製造工程ステップにおいて著しい生産性向上が達成されまし。ロボットプログラム作成と冶具製作は重要な役割を担います。 すべての溶接ワークセルは、プログラミング自体を上手く作成するだけでなく、一方で冶具はワークピースに対して最適な位置決めとアクセシビリティを確保する必要があります。これは、しばしば骨の折れる仕事になっています。

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ソリッドスチールコンポーネントの一部には、アクセスが困難な溶接縫合部や小さい領域での多くの溶接ポイントがあります。これは手動教示と治具の構築を困難にしています。

各製品には多くの部品及びその派生部品があり、さらに新しいパーツも絶えず生産に投入されます。このことで、生産スケジュールを守るために従業員たちの作業工数がオーバーフローすることになり、これによるダウンタイムが生産効率を大幅に低下させていました。

生産製造チームは、オフラインプログラミングの可能性(有効性)に気づいていました。 そして、製造エンジニアリング部門のプロジェクト責任者であるFlorian Braun氏は、溶接ロボットの運用方法を最適化する必要性を以前から感じていました。彼は、オフラインプログラミング製品の選定責任者になり、選定候補企業として2社を選択することを社内関係者に納得させることが出来ました。

選ばれたサプライヤーの1社が、3DシミュレーションプラットフォームFASTSUITE Edition2ソフトウェアを開発・販売しているCENIT社でした。 特に溶接工程のオフラインプログラミングに優れたテクノロジーパッケージを含む製品構成が提案されました。

クラウン社の要求する機能:

  • アプローチとリトラクトの自動化機能を搭載したCADベースの溶接線作成機能 (3D形状から動作パスを作成するアルゴリズム)。溶接用動作パス作成には、単なるロボットモーションパスだけでなく、溶接テクノロジーに必要な制御コマンドが含まれる。これによりマニュアル教示が削減され、最適なプロセスパラメーターが使用可能になる。
  • 溶接線のパラメーターやワークピースに対するトーチ位置の簡単調整。
  • 外部軸とポジショナーの自動位置調整機能とその補間機能


ベンチマークテストは、Reis社製ロボットを使った小さな溶接ワークセル上にOLPソフトウェアを使用して、加工部品に対するオフラインプログラムを作成し、実機へのダウンロードを実行することであった。 ダウンロードが正常に行われ、ロボットが溶接線パスをどれだけ正確に実行したかが評価されました。

ベンチマークを実施する前は、FASTSUITEが難解な溶接加工手順を効率的にサポートできるかどうかについて、いくつかの懐疑的な意見が社内にありました。オフラインプログラミングの導入は、クラウン社の品質を満たせるのかどうか、ソフトウェアの習得が難しく、また運用するのに手間がかかるのではないかという懸念がありました。


FASTSUITEのパフォーマンスは、フィールドテストで納得できるものであることが実証されました。 テスト対象のワークセルは、キャリブレーションされていなく、かつオフラインプログラミングの準備もできていませんでしたが、それにも関わらずツールパスはリファレンスラインに対して非常に精度の良いものになりました。 FASTSUITEの開発部門と主要ロボットメーカーとの親密な協力関係が実を結んだものだと確信しました。このソフトウェアにReis社の溶接用コントローラがアドオンされ、パソコン上で非常に正確なシミュレーションと最適化が可能となった訳です。さらに、多くのロボット生産システムのオフラインプログラミングに対するCENIT社エンジニアの実務経験は、ロボットプログラムの溶接ワークセルへのダウンロードから安全に業務を実行するところまで支援してくれました。

使い易さも実証されたFASTSUITEを実務適用することは、全ての関係者にとって価値あるプロジェクトになるという確固たる自信に与えました。 またセニット社のエンジニアが持っている溶接に対する高い専門知識もクラウン社に新たな信頼を与えました。

FASTSUITE Edition 2は、このベンチマークを通じて高く評価され正式導入され、最初に適用した溶接ワークセルは、2017年夏に3Dシミュレーション環境上で実運用可能となりました。

導入プロジェクトは、3つのフェーズで構成されました。最初のフェーズ1では、対象の設備システムで必要となるソフトウェアパッケージ構成を定義しました。 続いて、フェーズ2では、実際の導入設備システムに対応するワークセルをデジタルレイアウトモデルとして作成したのです。

この目的のために、FASTSUITEチームは、3D CADデータからロボット、ツール、システムコンポーネントなど干渉チェックの対象になるすべてのフィーチャーを持った溶接ワークセルを作成しました。パーツ参照、TCP(Tool Center Point)およびベースフレームは、ロボットのキネマティクス、補助軸およびポジショナーと関連付けられています。

それは関連するデバイスやコンポーネントと一緒に、プログラマーがOLP作業の最初にFASTSUITE Edition 2の中にロードするデジタルモデルのことを言っています。

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フェーズ3では、現場でデジタルモデルを使って設備のキャリブレーション作業を始めることです。ロボット上の端点を測定して、それを基準にソフトウェア上の対応する値を修正することで、TCPの位置と実際のリファレンスポイントを検証します。そしてOLPシステムはユーザーに引き渡され、検収確認後ユーザートレーニングが実施されました。

キャリブレーションは、OLP検証プロジェクトにおける重要な評価基準の一つであり、CENIT社のアプリケーションエンジニアが持っているその専門知識は、その価値を実証しました。

導入プロジェクト全体において、クラウン社側には高い目標がありました。 「我々は、(オフラインプログラミングを)始める必要性があることを理解していました。何もしないことは選択肢には無かったのです。」 とFlorian Braun氏は述べています。 そして問題が発生しても、FASTSUITEチームは、ユーザーのそばに付き添っていたのです。「必要なとき、彼らはそばにいてくれて、正常稼動するまで一緒に頑張ってくれました。」とFlorian Braun氏は述べています。

この情熱により、クラウン社のロボット溶接における生産性効率は、飛躍的に向上したわけです。数日を要していた新しいワークピースや部品のバリエーションのプログラミングが数時間でできるようになりました。 これはプログラミング作業がFASTSUITE Edition2のシミュレーション環境の中で実行できることによるものです。(オフライン、すなわち製造システムの生産業務活動との並行作業) 結果として製造システムの停止時間が大幅に減少しました。新しいコンポーネントの設定やティーチングのために必要な生産停止時間が最小限に抑えられました。 そしてスチール製パーツの溶接品質は、一貫して非常に良好なものであり、クラウン社の社内基準を満すものになりました。

まとめると、OLPプロジェクトは、開発の効率化と工具の設計製作にプラスの影響をもたらしました。シミュレーションモデル化された生産システムは、周辺機器の仮想3Dモデル及びキネマティックスが利用可能なので、正しい治具を決定するのが以前に比べてはるかに早く且つ簡単になりました。 実際の装置試作を何度も繰り返しテストする代わりに、仮想デバイスで到達性テストなどを行い、その後実際に装置が製作されました。新しいコンポーネントに対して、下流の溶接工程のために開発中から最適化の検討が実施されました。

このプロジェクトの成功は、全ての関係部門のチームメンバーが最初から関わったということが大きな要因です。これは溶接スペシャリスト、ロボットプログラマー、生産準備者と生産計画者、生産プロセス管理者から工場長のAndreasen氏まで幅広く参画したことによります。

クラウン社のチーム全員が新しいソリューションを歓迎し、オフラインプログラミングの多様な機能を活用しています。生産性アップ、品質向上、および全体的な作業効率が大幅に改善されました。 この努力と投資は、全ての観点でおいて価値の高いものになりました。

「OLPプロジェクトは、当社の利益に大きく貢献しただけでなく、従業員全員がその最終結果に非常に満足しております。これはクラウン社にとってとても重要なことです」と工場長のAdreasen氏は述べています。

さらに、ローディング工場において斬新なアイデアが生まつつあります。 クラウン社は、オープンで拡張性の高い、将来のニーズに対応してカスタマイズ可能なソフトウェアソリューションFASTSUITEを利用しており、それにより今後も技術発展できると確信しています。FASTSUITEチームと共に働くことがindustry4.0のビジョンを目指す企業にとって理想的な第一歩となるでしょう。

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